肺炎とは
「肺炎」とは肺の組織に炎症が起きる病気を総称して「肺炎」といいます。
肺炎には、呼吸の際に吸い込んだ感染源による細菌性肺炎・ウイルス性肺炎、真菌性肺炎などの
感染性の肺炎と、薬剤性肺炎・アレルギー性肺炎などの非感染性の肺炎があります。
肺炎の原因
肺炎の原因は様々ですが、風邪の原因となるウイルスの寿命は通常3日程度、インフルエンザウイルスでも
寿命は5日程度です。
従って3~5日以上咳や痰、発熱が続く場合は肺炎を疑って医療機関を受診する事です。
★原因による分類
- 感染性肺炎
- 細菌性肺炎
- ウイルス性肺炎
- クラミジア肺炎
- 寄生虫による肺炎
- 原虫による肺炎など
- 機械的肺炎
- 誤嚥性肺炎(嚥下性肺炎)
- 吸入性肺炎
- 閉塞性肺炎
- 薬剤性肺炎
- インターフェロンによる肺炎
- 抗癌剤による肺炎
- 漢方薬による肺炎など
- アレルギー性肺炎
- アレルゲンによる肺炎
肺炎の症状
- 激しい咳や膿のようなタンが止まらなくタンに色(緑色や黄色)がついてきた。
- 少し動くと息が切れ呼吸が苦しくて夜寝られない。
- 38度以上の高熱が続く
- 呼吸が増える(1分間に20回以上)、脈拍が増える(1分間に100回前後)、冷や汗が出る。
- 顔色が悪い
- 食欲不振
- 咳をすると胸が痛い
上記症状が段々強まる時は肺炎の可能性があるので急いで診察を受ける必要があります。
高齢者では熱、咳や胸痛等の症状があまりなく、聴診器による音も異常ないのに、X線で肺炎と
診断される事もあるので注意が必要です。
呼吸がハアハアと増え(1分間に20回以上)、脈拍も増え(1分間に100回前後)、食欲がなくなり、
意識の低下等があれば早期に受診して下さい。
肺炎の治療
抗菌薬(細菌を死滅させる)・解熱薬・せき止め・去痰薬などが用いられ治療します。
通常は数日から一週間で治ります。
軽症なら自宅で服薬、安静、保温で治療します。
症状が重く脱水がある場合は入院して抗生物質の点滴、酸素吸入治療を行います。
また酸素濃度が下がっていれば酸素投与の必要があります。
その他、喘息の発作などがあれば、気道閉塞の除去、痙攣を取る気管支拡張剤、痰を除去する去痰剤や
ネブライザー、炎症を取るステロイド剤等が実施されます。
肺炎の注意点
老人の場合には、あまり激しい症状が出ないことも少なくなく、気がついたときにはかなり悪化していた
ということもある病気です。
風邪をひかない事も大切ですが、生活習慣改善が大事です。
うがいや歯磨きなど何時もお口の中を清潔に保つ事が重要です。
また自分のアレルゲンを知り、予防対策を取る事により防ぎましょう!
禁煙も一つの手です。お部屋の換気をよくし、室内の空気を清潔に保つことも大切です。
肺炎がもとで心筋梗塞、脳梗塞、心不全などの合併症を併発することもありますので、
おかしいな?と思ったら直ぐに診察を受けましょう!